→目次へ 
首都大・都立大9条の会

連絡先:


首都大学東京・東京都立大学教職員9条の会は、昨年の7月4日に発足しました。首都大学東京は、三つの都立の大学とひとつの短期大学が合併して出来ました。そのため、違っていた大学の教員は顔見知りではなく、連絡もつけにくかったのですが、組合の協力も得て発会の準備を行いました。

大江健三郎氏などの呼びかけに基づき、二、三の教職員が呼びかけた結果、34名の賛同者があつまったので、発会することになりました。

昨年7月4日の発会式には、教職員15名ほどが集まり、アニメーション「煙突屋ペロー」を鑑賞しました。このアニメは1930年に京都の童映社が子ども向けに作った反戦映画でしたが、最後の四分の一が警察によりカットされたため、逆に戦意高揚映画になってしまったいわく付きの作品でした。このカットされた部分の復元作業をNHKが1987年にドキュメントで放送し、その復元作品がシネママークより発売されました。それを鑑賞しながら、憲法9条の意義をあらためて確認しました。

続いて、10月3日に東京慈恵医科大学の小沢隆一氏を招き、「憲法9条と私たちの未来」というテーマの講演を聴き、学習会を行いました。小沢氏は20世紀の戦争を振り返りながら、憲法9条が生まれた意義を国際的に説明し、改憲論の動きとその危険性を、国連や軍事同盟と関連させて説明しました。参加者は 10名ほどでしたが、憲法をめぐる政治状況をあらためて考えることが出来ました。

この学習会の時に、日本の軍事基地の問題が話題になったこともあり、11月25日に米軍キャンプの強化に市長を先頭に反対している座間の米軍キャンプを座間在住の会員の案内で見学しました。中に入ることは出来なかったため、周囲を一周しました。このキャンプは旧陸軍士官学校の跡地に作られ、小田急線に沿った座間市から相模原市にかけては旧陸軍の様々な施設、演習地があったところであり、陸軍士官学校の移転の祭に土地取り上げに抗議して三名の農民が自殺しています。臨軍士官学校時代から地元では招かざるものであったことがわかります。

外からしか見ることが出来なませんでしたが、アメリカの国防省を模して作られた司令部の周囲の建物が取り壊され、司令部強化のための施設が作られようとしていることがわかりました。

この後どうするかは現在考慮中です。というのは、この3月に世話人が定年退職し、また若い会員にも他大学に移る人が出ているからです。しかし、継続することは確認されています。言い忘れましたが、南大沢キャンパスのある八王子市の南大沢には地元住民が組織した9条の会があります。私たちの会は、この会と連絡をとっており、小沢隆一氏の講演会には地元の9条の会の方も参加しています。

短いですが、以上が私たちの会の様子です。