「九条の会」アピールに賛同のお願い


  武器を携えた自衛隊が戦闘地であるイラクに派遣されるという緊迫した情勢の下、日本国憲法九条「改正」を主眼とする改憲の動きが急ピッチで進められています。 昨年11月16日には自民党憲法調査会がまとめた「憲法改正大綱原案」が公表されましたが、その内容は、集団的自衛権行使の容認、国民の国防や社会保障等の費用負担の義務化、天皇の元首化、政党法の制定、憲法改定を国民投票無しでも可能とすること、等々の内容で、党内からも批判が出されました。このため、新たに新憲法起草委員会が作られ、「自衛軍保持」などの憲法草案試案が検討されています。国会では憲法調査会が「調査」を終え、最終報告書と調査会の今後の扱いが焦点となっています。自民・公明の両党は、改憲のための「国民投票法案」を準備し、この「ポスト調査会」に提出の構えです。さらに、「戦争する国」作りの一環として、「教育基本法」の「改正」案も準備されています。

  このような情勢を憂慮して、昨年6月10日には、ノーベル賞作家の大江健三郎氏らにより「九条の会」が作られて、「九条の会」アピールが出されました。その後,東京・大阪・京都・仙台・札幌・那覇・横浜等で、多数の人が参加して講演会が行われ、引き続き各地で企画されています。

  私どもは、平和な日本と世界を願うものとして、このアピールを心から歓迎するものです。そして、多くの国民にこのアピールに賛同していただくような状況を作り出したいと願っています。
  そこで、大学等で研究・教育の立場にある私どもは、同じ立場にある科学者・研究者の皆さんに対し、このアピールを普及し、賛同を得たいと考えました。そのことによって世論をいっそう喚起し、九条を主眼とする憲法「改正」を食い止める一助にしたいと考えます。
  何卒、「九条の会」のアピールにご賛同いただき、お名前(ふりがな)と、公表の際の肩書き・専門分野等をお知らせ下さるようお願い申し上げます。

  なお、公表は以下のURLのホームページで行うほか、記者会見や関係諸団体の出版物等、その他新聞での意見広告の可能性を検討するなど、可能な手段で広範な国民に知らせる予定です。
  また、この会は、九条の会と同様、会の規約を作ることはいたしません。「九条の会」のアピールへの科学者・研究者(大学・高校教員、研究所等の研究者、大学院生、その他研究活動を行っている人)の賛同を集め、その結果を広範な国民に知らせることを目的として活動します。このため、通信費・事務局運営等なにかと費用がかかりますので、可能な範囲でカンパをいただければ幸いです。

  賛同署名は以下のいずれかの時期まで継続を予定しています。

  (1) 改憲のための「国民投票法案」が成立せず、国民投票実施の可能性がなくなった時期。
  (2) もし国民投票が実施されることになった場合は、投票までの時期。

 何卒、皆様の多大なご協力を切にお願い申し上げます。

2005年3月13日


九条科学者の会
事務所 〒113−0034 文京区湯島1−9−15 茶州ビル901 
     「九条の会」のアピールを広げる科学者・研究者の会(略称:九条科学者の会)
      FAX/電話 03−3811−8320
      Eメール 
      (事務所への連絡はできるだけFAXまたはEメールでお願いします)
      URL http://www.9-jo-kagaku.jp/
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             名称:九条科学者の会(キュウジョウカガクシャノカイ)